「ボビー・フィッシャーを探して」あらすじ
7歳の男の子ジョシュは、ある日、大人たちが賭け事で使っていたチェスを目撃する。チェスに魅了されたジョシュは母に頼み、大人たちのチェスに参加させてもらう。チェスなんか全くした事がなかったにも関わらず、ジョシュは次々に駒を置き、相手の駒をとっていく。その姿を見た母は、ジョシュにはチェスの才能があると確信する。
家に帰り父とも対戦するが、ジョシュが圧勝。父もジョシュの才能を認め、さらに実力を伸ばそうと、チェスの先生を探すことに。しかし父親がジョシュの教育に熱心になるほど、ジョシュの顔からは笑顔が消えて行った。
「本当に大切な事に気づかせてくれる」作品
両親から愛され、優しく、笑顔がカワイイジョシュ。ジョシュのためと思い、チェスの先生を付けたり、大会に出場させる親。全てはジョシュのチェスがしたい!という気持ちを組んであげるため…。
しかしいつから歯車が狂いだしたのか…。いつの間にか、チェスに熱狂するのは父親で、楽しむためのチェスに結果ばかり求めてしまっていたのでした。
客観的に見ると、子供の気持ちを考えない親。なんてひどい!と思ってしまいますが、実際こういう事って、私たちの周りでわんさか起こっていますよね。地位や名誉、お金が発生すると、目の前の一番大切な事に気づかなくなってしまう。結果ばかりを追い求めて、自分や相手の気持ちを考えず行動してしまった、とか。ジョシュの父親もきっとそうだったのでしょう。
でも、何度失敗したって、勘違いしたって、本当に大切な事に気づいた時に修正していけば、きっとまた元に戻れる。何がその人にとって良いか悪いかは、他人が判断することじゃない。自分の本当の気持ちに従うって大切だな、と思わせてくれる映画でした。
忙しくて日常の風景が一瞬で通りすぎてしまっている、そんな方にぜひ観ていただきたい作品です。気になった方はぜひ。