中国関係

鱗滝左近次(鬼滅の刃)にはモデルになった中国の武王がいた!?

鱗滝 左近次(うろこだき さこんじ)と言えば鬼滅の刃にて主人公竈門炭治郎を鍛え上げた天狗の面を被った人物だが、その素顔は隠されている。
『大正コソコソうわさ話』にて炭治郎は「顔立ちが優しすぎて鬼にバカにされたから」と言っていたが、実際鱗滝左近次と似たような武王がいたことをご存じだろうか。
今回は鱗滝左近次のモデルとなったと思われる武王を紹介しよう。

高 長恭(蘭陵王)

宮島行きフェリー乗り場にある蘭陵王像

生い立ち

541~573年に実在した中国北斉の皇族。
541年
魏晋南北朝時代末期、北斉の文襄帝の四男として生まれる。
564年
わずか500だけの兵で北周軍を破り、洛陽陥落の窮地を救ったが、この時、蘭隆王は援軍を率いて城門にやってきた。
守備兵たちは味方か判断できなかった為、蘭陵王が兜を脱いで素顔をさらしたところ、守備兵らが開門し無事に北周軍の包囲を破って勝利に導いたという。
この逸話から「美貌が兵士の士気を下げることを恐れ、蘭陵王は仮面をつけて戦っていた」という有名な伝説が誕生した。
北斉の兵士たちはこの勝利と勇姿を称え、『蘭陵王入陣曲』という楽曲を作った。
蘭陵王は勇敢さと武勲ゆえに従兄弟でもあった当時の皇帝(高緯)から疎まれる。
573年
皇帝より毒薬を賜り(処刑されて)その生涯を閉じた。
悲劇的な最期を遂げた蘭陵王だが、勇猛かつ美貌の名将として人気は高く、楽曲『蘭陵王入陣曲』は唐時代、雅楽として日本に伝わり、現在でも雅楽の『蘭陵王』は愛され演じ続けられている。

鱗滝左近次との共通点

「顔立ちが優しすぎて鬼にバカにされたから」
という理由で天狗のお面を付けて鬼の討伐をしていた鱗滝左近次。
「顔立ちが奇麗すぎて兵の士気(闘気)が落ちてしまったから」
という理由で戦の際に仮面をつけて戦った蘭陵王。
共通していると思いませんか?
蘭陵王に興味のある方はドラマもあるので、見てみてくださいね。

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