【簡単に解説】中国問題に関する2021年日米首脳会議の共同声明

2021年4月17日
日米首脳会議の末に共同声明を発表し、中国がこの声明に猛反発しました。
共同声明というのは国が『お互いにこの考えで納得しました』という意味の発表なのですが、
日米共同声明自体は、2017年の安倍元首相とトランプ元大統領以来。
2017年の内容は貿易面や経済面ばかりでしたが、今回の共同声明は中国問題の内容が含まれているのです。
この記事ではその中国問題の内容を用語を解説していきながら嚙み砕いて読んでみようと思います。

日米は共同声明で何を言ったのか


ニュースやメディアでは中国問題に関して、『台湾海峡』の事しか言ってないように報道していましたが、中国問題に関する内容はさらにあります。
全文はこちら…

日米両国は…(以下略)
・地域の平和及び安定を維持するための抑止の重要性も認識する。
・東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対する。
南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明するとともに、国際法により律せられ、国連海洋法条約に合致した形で航行及び上空飛行の自由が保証される、自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認した。
・台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。
香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有する。
・中国との率直な対話の重要性を認識するとともに、直接懸念を伝達していく意図を改めて表明し、共通の利益を有する分野に関し、中国と協働する必要性を認識した。

引用:NHKニュース『【全文】日米首脳 共同声明』

と、まぁこんな感じですが、よくもこれだけ難しく言ってくれますね💦
パッと見てすぐに意味分かります?
分かりませんよね?
私もです 笑
台湾海峡の部分はかなり報道されているので、報道されていない太字の部分を順番に解説していきましょう。

平和及び安定を維持するための抑止の重要性

『抑止』…
よく中国問題のニュースで専門家が言ってるけど、普段あまり使わない言葉ですよね。
抑止とは『活動をやめさせる・思いとどまらせる』という意味なのですが、
ここでは【平和を安定維持するための活動をやめさせる】ではなく、
平和の安定維持を邪魔するような活動をやめさせる】という意味で使われています。
日米で『平和の維持を邪魔するような活動』といえば…中国。
というわけで、
平和を壊す、邪魔するような活動をやめさせることを大事にしていきます
という発表になる訳で、まぁ…中国の事を遠回しに言っているのは分かりますよね。

東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試み

東シナ海…
台湾・中国・韓国の間にある海の事ですね。
この海域に油田が見つかるまで本当に平和で何もなかった場所でした。
ところが境界線付近で調査をして油田を見つけた中国は境界線ギリギリの所に無断で油田を作ったのです。
最初は境界線よりほんの少し中国側だったから、日本は何も言えませんでした。
ところが、さらに掘り進めたい中国はじりじりと日本側に近付き、ほぼ境界線上に油田を無断で設置するようになります。
挙句の果てに『尖閣諸島』は中国の領土だと言い始めたんです。

上の丸い点が油田の場所で、赤い領域を中国は自分の領土だと言い張って揉めているのです。
「弱腰の日本政府」などと言われてしまっていますが、平和的解決を進めようとする姿勢から、黙るしかないのです。
アメリカが尖閣諸島は日本の領土だと示している書物も残っていますし、万一ここを譲ってしまうと、戦闘機を沖縄にまで飛ばして、「与那国島(沖縄)も領土だ!」と難癖を付けて侵略してくるのでは?と言われているので、政府も必死に対抗しているのです。
実は台湾(中華民国)もここの領土を主張してますが、「漁業できる権利をくれたら大丈夫」という意味の形式上なので、中国ほど悪質ではありません。

東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みの反対」…
つまり【東シナ海で一方的な領土主張とか無断建設とかに反対する】という意味で、
まぁ…これも中国問題そのままですね。

南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動
自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益

東シナ海の次は『南シナ海』。
東の次は南?
もう意味わかんないわ…
はい、私も同じです!←おい笑
では『南シナ海』についての各国の主張から見てみましょう。

はい~ なんじゃこりゃ~
かなり複雑ですね💦
ここで注目して欲しいのは各国が主張する海域の広さ。
ブルネイ以外の国は開発(発展)途上国で、軍事力はもちろんお金もないので、
それをいい事に中国は基地や軍船などでじわじわと侵攻し、
ドカッと「こんだけうちの領土だもんね!」と領有権を主張しちゃっている状態なんです。
この状況に開発(発展)途上国の周辺国は何もできず、泣き寝入り状態。
状況は悪化するばかりです。

南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対」…
【ほかの国の主張無視して勝手に領海を広げる中国の行為に反対する!】
という、結構ストレートな内容になってますね。

その続きに書かれている言葉ですが、
自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認』
つまり【国際ルールをきちんと守って、南シナ海を自由に行き来できたら周辺国の利益にもつながるという事を再確認しましたよ】
という中国をかなり皮肉った言い方をしてるわけです。

香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念

「懸念」
これもめちゃでてきますよね、ニュースで💦
懸念とは簡単に言うと「心配」なのですが、実は…
【問題が解決されていないことに対する心配】
【将来起こるかもしれない出来事に対しての不安】
そういう意味があります。
ただ、ここで注目したいのは、「人権状況」という表記にした事。
アメリカは『人権侵害』を行っているという見解ですが、日本は「人権侵害」に関してはなにも公言していない状態なのです。
アメリカはその辺りの事情を配慮してこのような表現をしたのかもしれません。

中国との率直な対話の重要性を認識
直接懸念を伝達していく意図
中国と協働する必要性

ぶっちゃけ言うと
【こっちも中国に押し付けちゃダメだし、中国は遠回しに言っても伝わらないから、直接働きかけて、あくまでも平和的に解決していきましょうね】
という事なんですが、裏返すと…
・こちらは戦争する気もなく、何なら話し合いの場を作りますよ~あとは中国の動き次第ですよ~
・これだけ猶予与えてるのにまだ問題解決もせず広げるような事をしたら…分かってるよね?(#^ω^)
というメッセージを中国に発信しているようなものです。

まとめ

共同声明でこれほどまでに中国問題を盛り込んだ内容は異例と言ってもいいでしょう。
いきなり「台湾独立に賛成する」なんて事を言ってしまえば戦争に直結してしまうので、
後ろから少しずつ支え、最終的に「独立国家」というゴールに向かわせるのではないかと思っています。

アメリカもあの大きな大陸を持つ中国を沖縄と韓国の基地だけで抑えられるとは思っていないはずです。
台湾は国防軍という軍隊と基地を既に持っているので、アメリカとしても台湾を「独立国家」にするとメリットしかないのです。

最後に

いいかがでしたか?
一部、内容の解釋など間違っている所があるかもしれませんが、少しでも国際情勢に興味を持ってもらえると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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