(オリジナル→彩虹眷村壁畫遭破壞民代批溝通不良 李忠憲(台中報導))
台中の有名な観光スポット「虹眷属村」の壁面がペンキで塗りつぶされました。
警察はカメラに映っていた14人を逮捕し、犯人たちは虹文化会社のCEO 魏丕仁の指示だったと供述しています。
村の取り壊しへの反対運動の一環で住民の男性が壁に絵を描き始めたことで一躍有名になった彩虹眷村でしたが、以前からインフラ整備に関する議論を巻き起こしていました。
一部の議員は市と業界とのコミュニケーション不足を指摘。今回のような方法は愚直だったのではと話しています。専門家は「市政府は曖昧な状態で彩虹眷村を放置した。インフラ整備などに関連する手続きをできるだけ早く済ませる必要があった」と述べました。
文化局は「市ができることは全て行い、事件も警察が処理した。彩虹眷村は公園であり、インフラ整備との問題もなく、法の枠を越えたこともない」と判断しました。
彩虹眷村では近年、財産権争いが絶えない中、台中市文化局が築50年になる建物の亀裂と観光客への安全を理由に、8月から半年近くの全面補強工事を行う予定でした。
虹文化会社は30日に敷地内のお土産コーナーなどを撤去した際に,CEOである魏丕仁が職員を率いて犯行に及んだとみられています。通報を受けた警察が現場にて犯罪者と特定された魏を含む14人を現行犯逮捕しました。
魏丕仁は会見を開き「国民党の黃健豪議員と共に市政府に(全面補強工事への)反対を申し入れたが受理されなかった」と話しており、黃健豪議員は「相談を受け7月7日に話し合いの場を設けたが、文化庁が運営側は契約の更新に同意せず衝突し、結果的に両者が傷付く結果になってしまった」と話します。
民進党市議員の何文海は「市と事業者間の疎通がうまくいかず、結果的に残念なことが起きてしまった。彩虹眷村は台中にとって貴重な観光資源だった。業者側がこのような行動を起こすなど誰が想像できたでしょうか?このような事になり心苦しいばかりです。」と話しました。
東海大学建築学部助教授の蘇睿弼氏は、市が全面補強工事に関する事を業者にきちんと説明できていなかったことにも原因があると指摘。観光資源になった彩虹眷村のインフラ整備をせずに放置し続け、曖昧なまま順序を飛ばして全面補強工事に踏み切った結果、彼らは絵を塗り潰し、最悪の結果を招いたのではないかと話しました。
自由時報によると文化局は『彩虹眷村は公園であり、建築物および周辺の所有権は市のものである。建物に描かれている絵に関する権利は作者と文化会社が持つものだという契約があった。彼らの居場所はこれからも変わらず会社の利益も守る予定だった』と公表しました。彩虹眷村は今日から全面補強工事を始め、2023年1月に補強が終わる予定でした。